現代では「カードローン」に特別な印象を持つ人はいないでしょう。「お金を借りることが可能」というような、比較的良い印象ではないでしょうか。では「サラ金」ではどうでしょう。良いイメージを抱く方はきっと少ないのではないでしょうか。
何故でしょうか。それは以前、いくつかのサラ金業者の違法な取り立てや金利などが問題になり、「借金」や「サラ金」という言葉の持つイメージが悪くなってしまったのです。その結果、30年程前から、「サラ金」は「消費者金融」というと呼ばれるようになり、「借金」は「キャッシング」という比較的悪い印象の少ない言葉に代わっています。
現在のカードローンは多種多様ですが、原点はというと「消費者金融」ということになるのです。
さて、業者にとって「高金利で貸し付ける事」こそが儲けの基本でした。ある時では数多のローン会社が競い合う大マーケットでしたが、カードローン業界の根本を揺るがす大事件が起きます。
それは「上限金利」。「出資法」上限金利と「賃貸法」の上限金利が相違するために、そこを上限金利としてしまう会社が多数いたことが原因です。出資法の上限金利は30%前後、一方で賃貸法は20%前後。この間の数字は実に曖昧で「グレーゾーン」とされていましたが、この箇所がついに裁判で議論され、当初合法であると主張していた消費者金融側が破れてしまったのです。